150年の遷移設計 ― 明治神宮の森を読み解く
明治神宮の森は、100年前に林学・造園・植物生態学の専門家3人が150年先を見越して設計した人工林である。完成形ではなく「変化の過程」そのものを設計する――本書はこれを「遷移設計」と呼ぶ。
「神社の森=杉・檜」という常識に対し、東京の気候・土壌・煙害データを根拠に常緑広葉樹を主木に据えた設計判断。全国から10万本の献木と延べ11万人の青年奉仕を組織した社会実装の設計。そして100年後の検証: 365種・約12万本から234種・約3万6千本へ。本数は減ったが生態系は成熟し、約3千種の生物が確認された。
土地適合・遷移設計・長期視点・社会実装の4原則を、この森の歴史から読み解く。
目次
- いまの森を歩く
- なぜ森が必要だったのか
- 3人の設計者
- 常識との戦い ― 針葉樹 vs 広葉樹
- 遷移を設計する
- 10万本の献木 ― 社会実装の設計
- 100年後の答え合わせ
- 設計しないという設計
- 100年の森が教えること